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HOME > コラム > 開業のヒント 建て貸し開業編

コラム

■ 「建て貸し」開業とは?

「建て貸し」という名称は聞き慣れない方のほうが多いとは思いますが、次のような場合には、大変有効な開業手段です。

  1. 『良好な立地条件の地域に「開業したいと思うような」売り物件:売り地が無く、テナントも無いとき』に。

  2. 『良好な立地条件なのだが、土地価格が高価で、開業時の初期投資が高額すぎて不安』なとき。その地主に「建て貸しをお願いできませんか?」という提案をする場合。

  3. 『良好な立地条件の場所で開業したいのだが、開業総資金を大幅に小さくしたい。』とき

  4. 不動産業者さん等から、『いい建て貸し物件があります』と紹介されて、検討しつくしたうえで、『良好な立地条件だ』と確信できたとき

■ 建て貸しとは?

地主に歯科医院の設計を盛り込んだ内容の建物を建築していただき、その建築費と地代と地主の利回りを盛り込んだ家賃を設定し、長期(15年から20年)で借り受ける契約を結ぶことになります。 歯科医院の仕様になりますので、地主としては、ほかのテナントに流用ができにくいリスクがあるために、長期になるわけです。
メリットは、「開業コストを小さくできる」「自由設計」「患者さんには独立した医院としてのイメージが出る」「大家さんが地元の名士であれば、その口コミの集客も期待できる」の3−4点がある。

■ 建て貸しを進めるときの注意事項

  1. 15年仲良くやっていける地主さんか?人柄や職業:家族:住んでいる場所ほか

  2. 立地条件は本当にいいのか? 我田引水ですが、調査は「利害関係の無いコンサルタント会社に頼む」のが一番です。  (調査する人の利害は必ず調査結果に反映するので、歯科器材や不動産、建築の方の話は話半分で聞きましょう。)

  3. 「家賃」と「建築協力金」そして「敷金」の資金のうち、建築協力金と敷金が建築工事費に組み込まれるはずですので、建築見積もりや設計費等にも関与できる仕組みを作っておくことは大前提です。(大家さんが大きな利回りを得ようとしたり、建築会社が通常より多目の利潤を得るつもりなら、建築費を削って「安かろう・・・」の歯科医院ができてしまいます。) 「大家さんと先生は15年を共に生きる運命共同体」くらいの気持ちでパワフルに大家さんと接近し、共同戦線を張って建築チームと渡り合うことが大事です。

■ 次に具体的な例を挙げてみます。

  1. 115坪の土地に38坪の平屋の診療室:駐車場は医院用2台 患者様用6台確保
    家賃38万円/月 敷金360万円 建築協力金600万円 家賃は開業日から発生。
    建築協力金は15年180回均等払いで大家さんから返していただく契約とする。
    よって、360/180=2万円 つまり差し引き36万円が実質家賃となる。

  2. 設計士をたてて設計打ち合わせを綿密にし、建築見積もりを4社—5社とって決定した建築費が税込み2850万円とすると、実質的には先生が960万:大家さんが1890万円を共同投資した建物ということになりますね。

  3. 土地が4000万円する場所ならば開業総資金のうち、5890万円を大家さんに出資していただいたと考えることが大事です。

  4. 建築途中で仕様を変える場合、通常契約金額(この場合、2850万円)を超えた部分は先生の負担になりますので、「こうしろ・ああしろ」の指示は注意が必要です。常に、「この変更で追加は発生しますか?するならば、見積もりを見てから判断します」という言葉を忘れないことです。

  5. さて、この場合の先生の開業総資金はつぎのとおりです。

    敷金 360万円
    建築協力金 600万円
    設計費 200万円
    不動産手数料 20万円
    立地調査費 36万円
    看板代 90万円
    追加工事費 125万円
    広告宣伝費 55万円
    (ホームページ:開院チラシほか)
    歯科機械 1850万円
    歯科材料薬品 160万円
    備品費 135万円
    コンサルタント 120万円
    運転資金 1000万円
    諸経費 249万円
    (これを小さくすれば、運転資金がもっと増やせます)
    総計 5000万円
    (全額15年借り入れで毎月約33万円の返済)


実質家賃36万円と合わせて毎月69万円が固定的に出費することになります。
さきほどの5890万円と合わせて、もし、購入したならば10890万円を借り入れたとして15年借り入れでは、毎月約73万円の銀行支払いが発生します。
そう大差はないものだが、「自分の財産にはならない」ことを気にされる方は止めましょう。
しかし、歯科医院の財産は「患者さん」なのではありませんか・・・?
自分のものにならなくても、「自分のものと同じ効果」を15年間得ることはできるわけですし、15年の間には、さまざまな事情が発生して、「先生、土地建物を買ってもらえませんか?」の話も出るかもしれませんので、大家さんとのお付き合いは良好な関係性を保つ必要が大なのです。

☆熊本市と福岡市に「優良建て貸し物件」が各1件あります。
ただし、常に流動的ですのでメールでお問い合わせ下さい。


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